最終更新:2026年7月

今回は、「旅行先で交通事故に遭ってしまった時の対処方法」についてご紹介いたします。以前「物損扱いでも治療費は支払われる?!」でもご紹介したとおり、物損事故扱いの場合であっても、保険会社から治療費は支払われます。
物損事故のままにしておく3つのデメリット
ただし、物損事故のままにしておくと、次のようなデメリットがあり得ます。
- 治療が長引いたり後遺障害が残ってしまった場合などに、希望するような治療費が払われない場合がある
- 物損事故扱いを理由に軽症と判断され、治療を早期で打ち切られる可能性がある
- 何らかの理由で自賠責に被害者が直接請求しなければならない場合、物件の事故証明書では受け付けてもらえず、「人身事故証明書入手不能理由書」を手配しなければならないことがある
特に1つ目・2つ目については、物損事故では警察の実況見分が行われないため、事故の詳しい状況を証明する書類や写真がないことがあります。そのため、後遺障害が残ったり、ケガの治療が長引いた場合、ケガが重傷であることを証明するのが困難になり、充分な保障を受けられなくなる可能性があります。
ですから、少しでも身体に痛みや違和感がある場合は、物損事故から人身事故に切り替えをし、きちんと治療をしていただくことをお勧めいたします。なお、事故後10日以上経過してから人身事故へ切り替えをされる場合は、「事故と怪我の関係性」がないとして、人身事故として扱ってもらえない場合があります。早期に病院に行き、診断を受けることが大切です。
旅行先で事故に遭った場合、物損事故から人身事故への切り替えはどうするの?
通常、物損事故から人身事故への切り替えは、事故管轄の警察署に診断書を持っていき、実況見分をする必要があります。これは、旅行先での事故も例外ではありません。
つまり、旅行先でいったん物損として処理してしまった事故を人身事故へ切り替えるには、帰宅後に再度旅行先に出向いて実況見分をする必要が出てくるのです。例えば、東京から沖縄に旅行に行き、沖縄で交通事故に遭った場合は、再度沖縄まで行かなくてはいけません。しかし、一般的に考えて現実的な方法ではありませんので、別の方法をご紹介いたします。
「人身事故証明書入手不能理由書」を使用する方法がある
ご事情により警察署で人身事故への切り替え手続きが難しい場合は、「人身事故証明書入手不能理由書」で損保に対応してもらうことができます。加害者が任意保険に加入している場合と、加入していない場合で対処方法が異なります。
・加害者が任意保険に加入している場合
まず、加害者の損保会社の担当者に連絡して事情を説明し、「人身事故証明書入手不能理由書」での手続きをお願いします。
・加害者が任意保険に加入していない場合/被害者請求を行う場合
請求する自賠責保険会社に連絡して、申請書一式とともに「人身事故証明書入手不能理由書」を郵送してもらうか、インターネット上で書式をダウンロードし、必要事項を記入します。自賠責保険の契約者もしくは運転者、または目撃者の方に記名・押印をしていただいた後、書類を自賠責保険に提出します。被害者請求の手順は「患者様でも直接、自賠責保険を請求できるってご存知ですか?」で詳しく解説しています。
身体に異変を感じる場合は、その場で「人身事故処理」してもらいましょう
ここまでは、旅行先で物損事故として処理してしまったあとで人身事故へ切り替える方法をご紹介しました。しかし、交通事故の際に身体に少しでも異変を感じている場合は、必ず「身体に痛みがあること」をその場で伝え、事故当日に実況見分をし、人身事故として処理してもらいましょう。この場合には後日、医師の診断書を提出(郵送も可能なことがあります)する必要がありますので、事故後10日以内に必ず病院に行き、診断書を取りましょう。
交通事故治療全体の流れは交通事故治療ガイドにまとめています。







